美容師さんに聞いたことがあります。

「美容のプロとして、お客さんが好きだというスタイルと、その人に似合うスタイル、どちらを勧めますか?」

 

回答は、
「似合うほうですね。」
即答でした。

ここでいう「似合う」は
「骨格など、本人の魅力を生かすべく専門家の知識と経験が提供されたスタイリング。他人からの評価も期待できる。」
といったところでしょうか。

私は「好き」を優先させるのではないかと予想していたので、意外に感じました。

「似合うほうを見て、そっちを好きになることもある。人に好かれたり、褒められれば嬉しい。ただ本人が好き、だけではそのままの状態が続く。好きで似合えばベスト。しかし好きイコール似合う、ではない。」

・・・そんな会話になったのでした。

 

確かに、お客さんの依頼であればその「好き」通りにスタイルが作られる。

「自分流を貫く快感を得ること」そのものが目標なのであれば他の誰かに好かれる必要はないし、もちろんそれでもいい。

 

しかし、それまでに自分が知らなかった別の道もある。

「好き」という感覚をいったん横に置いておく、みたいでモヤモヤするかもしれないけれど。

人の評価も絶対とは言えない一方で、自分の「好き」だっていつも同じではなく変化していくはず。

 

「好きで似合う」

自分も気に入っているし、それを見た人からも好感を持たれるなら、とても心地よいバランスではないでしょうか。

それがヘアスタイルであれ何であれ、自分の表現であるならば。

そのためには一度まっさらになって、誰かが示してくれた新しい選択肢を選ぶのも大いにありだと思えたのでした。